博多のうどん。

元来博多のうどんは今で言うファーストフードみたいなモノで、注文すればすぐ出てきてさっと食べられるものだったそう。そのため直ぐに出せるよう事前に茹でておき、注文を受けたら軽く暖める。当然麺はコシが無く柔らいモノが殆どとなる。店によっては表面がべたっとしたところも。また、麺が平べったく太いのも同じ理由だそうだが、私は理解してないので説明が出来ない。
さて、上記の通り麺は暖めるだけの為、冷水で締めることはない。結果もの凄い勢いで麺がダシを吸うことになる。某有名チェーン店である○のうどんなどだと、食べ終わるまでに麺が3倍に増えると言われる程*1である。そのため生半可なダシだと美味しくない。ましてや生醤油をかけて食べた日には辛くて食べられなくなる。そのため、ダシには気をつかい、いりこや鰹などできちんととった出汁に薄口醤油で味を付けた、薄目のダシが好まれるようになる。
以下余談だが、博多ではうどんのダシのことを「すめ」と言う。由来などは不明で調べても見つからない言葉であり、最近では使われることも少なくなった言葉ではあるが確かに存在する言葉である。聞いた話によると、何かの一品料理のスープの事を「すめ」というらしくそれが由来ではないか、と私は思っている。そのくらいうどんのダシには気を遣ってると言うことなのだと勝手に解釈している。
閑話休題。以上の理由で博多のうどんは薄口で味を付けたダシに柔らかい麺、という組み合わせになったそうだ。
以上、私の記憶より博多のうどんについて纏めてみたりしてみました。引用先や資料がなく記憶だけを便りに書いてますため、間違いや疑問等有れば指摘頂ければ幸いです。

*1:比喩でも何でもなく本当にそのくらい増える。そのため食べる速度が遅いと食べても食べても無くならない。時間が経つにつれて出汁が無くなっていくのが解る程出汁を吸う。また出汁が足らなくなることを考慮してか、うどんと一緒に追加の出汁をやかんに入れて一緒に出してくれる。なおこの出汁はいくらでもお代わり可能。